「豚肉」は「牛肉」よりもヘルシーって本当?
よく耳にするのが、豚肉の方がヘルシーだって話。
はたして本当にそうなのか?主な栄養成分を調べてみました。
情報元は、文部科学省の「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年版」です。
このサイトには、あらゆる食品の分析結果が大量に掲載されています。
牛肉と豚肉だけを拾い出しましたが、それはもう大変な作業でした。
途中で何度もめげそうになりながらも何とかやり切りました。(^_^;)
今回、比較対象とした部位は「肩ロース100グラムあたり」です。
肩ロースは赤身と脂身のバランスがよくて、肉本来の旨みを楽しむ部位と言われています。
比較的リーズナブルで、炒めたり煮込んだりステーキにしたり、レシピは万能です。
ということで、豚肉と牛肉の成分比較は次の通りとなりました。
黒毛和牛 | 黒豚 | 比率 | ||
---|---|---|---|---|
カロリー | 380 kcal | 241 kcal | 63% | ↓ |
タンパク質 | 13.8 g | 17.7 g | 128% | ↑ |
脂質 | 37.4 g | 19.3 g | 52% | ↓ |
炭水化物 | 0.2 g | 0 g | - | ↓ |
鉄 | 0.7 mg | 0.7 mg | - | - |
亜鉛 | 4.6 mg | 3.2 mg | 70% | ↓ |
ビタミンB1 | 0.06 mg | 0.70 mg | 1,160% | ↑ |
ビタミンB2 | 0.17 mg | 0.24 mg | 141% | ↑ |
ビタミンB3 | 3.2 mg | 4.8 mg | 150% | ↑ |
ビタミンB6 | 0.18 mg | 0.33 mg | 183% | ↑ |
ビタミンB9(葉酸) | 6 μg | 1 μg | 17% | ↓ |
ビタミンB12 | 1.1 μg | 0.4 μg | 36% | ↓ |
結果をまとめると豚肉の特徴は次のとおり
- 低カロリー(63%)
- 高タンパク(128%)
- 低脂質(52%)
- ビタミンB群が豊富
(B9とB12は牛肉に軍配が上がりましたが)
ビタミンB1について
特に優れているのは「ビタミンB1」で、なんと「牛肉の11.6倍」とのこと。
ビタミンB1は、糖質を代謝させてエネルギーを作り出してくれます。
まさに、豚肉は疲労時の栄養補給にピッタリですし、肥満の原因である糖質を燃やしてくれるということは、ダイエットにも適しているのです。
ちなみに、ビタミンB1の1日の推奨摂取量は、男性1.2~1.4mg、女性0.9~1.1mgと言われています。
もし、この量を豚肉だけで補うとしたら130~200gで済みますが、牛肉で補うとすると、なんと 1,500~2,300gも食べなければならないです。(実際には肉だけで補うことはないですが…)
ビタミンB2・B6について
ビタミンB1以外にもB2やB6も豊富です。
これらはそれぞれ、脂質とタンパク質の代謝を促進してくれますし、免疫機能や男性機能の維持にも関わっています。
タンパク質について
私たちの全身60兆個の細胞はタンパク質から作られていますし、体調を整えてくれるホルモンの原材料でもあるので毎日欠かさず摂りたいものです。
高タンパクの豚肉は、健康な身体づくりに最強なのです。
結論
「豚肉」は「牛肉」よりもヘルシーなのは「本当」のようです。
執筆:広報担当 A.K
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